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はじめてのひと。
第6章 心と距離
「…恥ずかし…あっ、んっ」

彼は乳首を口に含むと舌を絡めるようにしてちゅうっと吸い上げる。

反対の乳首に場所を変え、彼は同じように刺激を与える。

彼の指と舌に反応した身体が薄い月明かりに照らされると両方の胸は色づき、先端はぷっくりと硬くなってるのがわかる。


彼は顔を胸から離し私の顔を覗き込んだ。

恥ずかしくて目を逸らすと彼が熱い吐息で囁く。


「こんなに反応されたら、興奮しちゃう…」


彼はシャツを脱ぐとベッドの脇に無造作に放り投げ、私の身体に覆い被さるように抱きしめる。

彼の体温に包まれながら深いキスをする。

彼を欲して開いた唇に舌を滑り込ませ絡めあう。彼に負けじと彼の口内をまさぐるけれど、あっけなく彼に捉えられる。

彼の肌と触れ合っている胸の突起が彼の動きに合わせて擦れると堪らなく気持ちいい。

「っは…あぁんっ…や…」

それを察した彼は何度も肌を重ねて緩く動く。
唇は耳や首筋にキスを落としながら…

「…んっ…千紘…くんっ、だめぇ…」

「…気持ち、いいんでしょっ…?俺も気持ちいい…からっ…はっ、あぁ…」


重なり合う肌が熱を帯び、お互いの肌を蕩けさせるようだった。


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