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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第26章 26 思い出話
立ち去る慶明からまた庭に目を移す。色取り取りの花々の美しさや香りに目を奪われるが、ふと晶鈴は花をめでることはしなかったことを思い出す。
女人なら花が好きで部屋に飾るのかと思いきや、香りが邪魔だと言っていた。彼女が嫌いじゃないと言っていた花を目に浮かべる。紫色の桔梗だった。形も星のようで良いらしい。水仙はどうかと尋ねたら香りが強すぎるということだった。
「残念ながら今は咲く季節ではないな」
秋風が吹くころ桔梗は咲き始める。さりげなく静かに咲く桔梗は晶鈴のようだった。
「秋に向けて桔梗をたくさん植えさせるかな」
部屋を出ればすぐに桔梗を鑑賞できるように、庭師に整えさせることにした。それまでは桔梗の代わりに星でも眺めようとまだ明るい空を見上げた。
女人なら花が好きで部屋に飾るのかと思いきや、香りが邪魔だと言っていた。彼女が嫌いじゃないと言っていた花を目に浮かべる。紫色の桔梗だった。形も星のようで良いらしい。水仙はどうかと尋ねたら香りが強すぎるということだった。
「残念ながら今は咲く季節ではないな」
秋風が吹くころ桔梗は咲き始める。さりげなく静かに咲く桔梗は晶鈴のようだった。
「秋に向けて桔梗をたくさん植えさせるかな」
部屋を出ればすぐに桔梗を鑑賞できるように、庭師に整えさせることにした。それまでは桔梗の代わりに星でも眺めようとまだ明るい空を見上げた。