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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第28章 28 家族
ひと月立つ頃に京湖もまともに起き上がることができた。残念ながら彼女はあまり乳が出ず、十分に赤ん坊に与えることができなかった。
「ごめんね……。だめな母ね……」
京樹の黒い瞳を正視できずに京湖は自分を責めている。
「もう少し体力がつけばきっと出るようになるわよ。そんなに自分を責めないで」
慰める晶鈴に、京湖は力なく首を横に振る。
「あなたに負担をかけてごめんなさいね。たぶん家系的にあまり出ないのだと思う」
「そうなの?」
「ええ。うちは、あの、私も、兄弟も人の乳をもらって育っていたし……」
「そうなのね」
それ以上の話は聞かずに晶鈴はそっと、京湖のそばに座り、二人で赤ん坊を抱いてあやした。
「ごめんね……。だめな母ね……」
京樹の黒い瞳を正視できずに京湖は自分を責めている。
「もう少し体力がつけばきっと出るようになるわよ。そんなに自分を責めないで」
慰める晶鈴に、京湖は力なく首を横に振る。
「あなたに負担をかけてごめんなさいね。たぶん家系的にあまり出ないのだと思う」
「そうなの?」
「ええ。うちは、あの、私も、兄弟も人の乳をもらって育っていたし……」
「そうなのね」
それ以上の話は聞かずに晶鈴はそっと、京湖のそばに座り、二人で赤ん坊を抱いてあやした。