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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第31章 31 上京
国の南西にある最後の町から、朱彰浩と京湖、京樹そして胡晶鈴の娘、星羅は都までやってきた。医局にいる薬師、陸慶明を頼るためである。晶鈴の残した身分証と、慶明の札のおかげで面会は容易に叶った。
寺院と同じ建築だが大きな門構えと大きく反った屋根は、徳の高さよりも豊かさを象徴しているようだった。
使用人に案内され客間で待っていると、陸慶明が現れた。
「よくいらっしゃいました」
次期医局長として威厳が身についているようで、堂々と重々しい雰囲気に彰浩と京湖はより緊張する。そろそろ2歳になる京樹と星羅も親の緊張を察したのか、彰浩と京湖の懐でそれぞれ身を固くする。
京湖に抱かれている星羅に、ふっと慶明は視線を注ぐ。
「もしや、その子は……」
表情がゆるんだ慶明を見て、京湖も緊張を解いた。
「ええ。晶鈴の子です」
「そうか……」
懐かしむような愛しむような視線を星羅に注ぎ続ける。優しいまなざしをみると、彼が晶鈴を友人以上の思いで愛していたのがわかる。
「それで、どのような状況でしょうか」
深々と椅子に腰かける慶明に、京湖が説明を始めた。
寺院と同じ建築だが大きな門構えと大きく反った屋根は、徳の高さよりも豊かさを象徴しているようだった。
使用人に案内され客間で待っていると、陸慶明が現れた。
「よくいらっしゃいました」
次期医局長として威厳が身についているようで、堂々と重々しい雰囲気に彰浩と京湖はより緊張する。そろそろ2歳になる京樹と星羅も親の緊張を察したのか、彰浩と京湖の懐でそれぞれ身を固くする。
京湖に抱かれている星羅に、ふっと慶明は視線を注ぐ。
「もしや、その子は……」
表情がゆるんだ慶明を見て、京湖も緊張を解いた。
「ええ。晶鈴の子です」
「そうか……」
懐かしむような愛しむような視線を星羅に注ぎ続ける。優しいまなざしをみると、彼が晶鈴を友人以上の思いで愛していたのがわかる。
「それで、どのような状況でしょうか」
深々と椅子に腰かける慶明に、京湖が説明を始めた。