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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第34章 34 星羅と京樹
 隠すつもりはないが、もうそろそろ星羅の身の上について話さねばならないかと、京湖は決心し家族4人で話し合うことにする。
 慎ましい夕食を終え、あたりを片付けたのち京湖は話があるとみんなに告げる。

「なあに? かあさま」

 興味を持つ愛らしい瞳の星羅の頭を優しく撫でると、話すことがためらわれた。複雑な話は難しいかもしれないが、ある程度の事情は理解するだろう。

「星羅。実はあなたのお母さまは別の方なの……」
「え?」

 唖然とする星羅と、なんとなくそんな気がしていたという表情をする京樹の顔を京湖は見比べ、真剣な表情の彰浩に視線を送った。

「とうさまは?」

 星羅は、彰浩のほうを向いて尋ねる。

「とうさんも、ほかにいる……」

 彰浩は残念そうに答えた。

「星羅のかあさまととうさま……」

 迷子になったような心細い表情をする星羅を、京湖はすぐに抱き上げる。

「心配しないで。あなたのお母さまはちょっと遠くに御用時に行ってて、今私たちがあなたのとうさまとかあさまには違いないのよ」
「そうだ。星羅は私たちの大事な家族だよ」

 彰浩も優しく言葉を続ける。
 強い力で星羅は、京湖の身体を抱きしめ「ほんとね。かあさまととうさまと星羅と京樹は家族ね」と尋ねるようにつぶやいた。

「そうよ、ずっとそうよ。でもお顔が少し京樹と違うのは、星羅を産んだのは他のお母さまなの」
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