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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第40章 40 陸家
星羅が陸家に出入りするようになると、教師の絹枝だけではなく、彼女の夫である陸慶明と息子の陸明樹にもよく顔を合わせるようになった。
池のほとりの東屋で陸慶明は若いころは晶鈴によく世話になっていたと話してくれた。育ての母、朱京湖も知らない晶鈴のことを知っている彼に、星羅は熱心に話を聞く。
「それで、慶おじさまはその薬をどうしたんですか?」
「晶鈴の占いを信じなかったばっかりに、飲んで腹を下したよ」
「へえ!」
「それからは晶鈴の占いを一度も疑ったことがないんだ」
陽気もよく、庭を眺めながら話が尽きないような雰囲気の中、書物を持ってきた絹枝が声を掛ける。
「あら、あなた。星羅さんの相手をしてくれていたの?」
「ああ、ちょっとだけね」
「今おじさまから母の話を聞いていたんです」
「ああ、晶鈴さんの。お会いしたことはなかったけど太極府では抜群の的中率だったらしいわね」
こほんと咳払いをして慶明は席を立つ。
「では、私はこれで。いつでも気軽に遊びにおいで」
「ありがとうございます」
池のほとりの東屋で陸慶明は若いころは晶鈴によく世話になっていたと話してくれた。育ての母、朱京湖も知らない晶鈴のことを知っている彼に、星羅は熱心に話を聞く。
「それで、慶おじさまはその薬をどうしたんですか?」
「晶鈴の占いを信じなかったばっかりに、飲んで腹を下したよ」
「へえ!」
「それからは晶鈴の占いを一度も疑ったことがないんだ」
陽気もよく、庭を眺めながら話が尽きないような雰囲気の中、書物を持ってきた絹枝が声を掛ける。
「あら、あなた。星羅さんの相手をしてくれていたの?」
「ああ、ちょっとだけね」
「今おじさまから母の話を聞いていたんです」
「ああ、晶鈴さんの。お会いしたことはなかったけど太極府では抜群の的中率だったらしいわね」
こほんと咳払いをして慶明は席を立つ。
「では、私はこれで。いつでも気軽に遊びにおいで」
「ありがとうございます」