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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第58章 58 隊商
 優々に京湖を乗せて、星羅も後ろに跨った。

「ゆっくり走らせるから」
「ありがと。馬は速いものねえ」
「かあさまは、ゾウという動物に乗っていたのでしょう?」
「若いころはね。走ると結構速いのだけど、普段はロバの明々よりのんびりしてたのよ」
「市にゾウが来ないかしら。本物を見てみたいわ」
「とても大きくて優しくて賢いのよ。だから余計に可哀そうだわ」

 古代から象は戦争に利用されてきたことを、京湖もよく知っている。心優しく賢く強い象は、西国において軍隊の兵器だった。華夏国においても古代には象を軍隊で使用していたが、象軍よりも、騎馬隊の活躍が目覚ましくなり、すたれていった。気候の変動などもあり、華夏国には南方の奥地に野生の象がわずか居るだけだった。

 軍師省の厩舎に馬を繋ぎ、星羅と京湖は市へたどり着く。遠目からでも市の賑わいがわかるほど、大勢の人々が行き交っている。

「今年も盛況ねえ」
「香辛料たくさん買えるといいね」

 色とりどりの西国の衣装を横目に、京湖はいつもの場所の香辛料売り場にやってきた。京湖は顔を見られぬように星羅の後ろにいて、欲しいスパイスの名前を告げる。もう十数年も経っているのだから、平気だろうとは思うが習慣的に警戒をしていた。
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