この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第62章 62 宴
王女たちが隆明にじゃれるようにまとわりついている。周茉莉を母に持つ王女は愛くるしく膝に乗っており、申陽菜を母に持つ王女は幼いながらも色気があり、隆明の首に手をまわしている。それぞれの母は、隆明と二人きりの時にそうしているのだろうと誰もが予想できる。
そんな王女たちを見ていると、なぜだか星羅は胸が苦しくなってきた。なぜだかわからないが切なく辛くなってくる。
「さて、そろそろ終わりにしよう」
隆明が立ち上がると妃たちも立ち上がる。軍師見習いの三人も慌てて立ち上がった。
「どうだ。楽しかったか?」
隆明の言葉に3人は恐縮して礼を述べた。
「星雷は少し酔ったのか?」
「え?」
すっと隆明の指先が星羅の頬をかする。
「また軍師省で会おう」
くるっと隆明は妃と官女を連れて立ち去った。
「さて、俺たちも帰るか」
「あ、ああ」
ぼんやりしている星羅に忠弘が声を掛けた。
「楽しかったな。しかし隆明様はほんとうにお優しいかたであるなあ」
ますます隆明に信奉していく忠弘だった。
帰宅して蒼樹から借りた着物を脱ぐと、星羅はまるで夢からさめたような気がした。
「どうして胸が苦しくなったのかしら」
親ほど年の離れた隆明のことを思うと、やはり胸が苦しい気がする。そして早く軍師省に訪れてほしいと願うようになるのだった。
そんな王女たちを見ていると、なぜだか星羅は胸が苦しくなってきた。なぜだかわからないが切なく辛くなってくる。
「さて、そろそろ終わりにしよう」
隆明が立ち上がると妃たちも立ち上がる。軍師見習いの三人も慌てて立ち上がった。
「どうだ。楽しかったか?」
隆明の言葉に3人は恐縮して礼を述べた。
「星雷は少し酔ったのか?」
「え?」
すっと隆明の指先が星羅の頬をかする。
「また軍師省で会おう」
くるっと隆明は妃と官女を連れて立ち去った。
「さて、俺たちも帰るか」
「あ、ああ」
ぼんやりしている星羅に忠弘が声を掛けた。
「楽しかったな。しかし隆明様はほんとうにお優しいかたであるなあ」
ますます隆明に信奉していく忠弘だった。
帰宅して蒼樹から借りた着物を脱ぐと、星羅はまるで夢からさめたような気がした。
「どうして胸が苦しくなったのかしら」
親ほど年の離れた隆明のことを思うと、やはり胸が苦しい気がする。そして早く軍師省に訪れてほしいと願うようになるのだった。