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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第67章 67 春衣の死
「どうした?」
「いえ。旦那様、聞いてもいいですか?」
「ん? 何をだ」
「晶鈴様のことです」
「晶鈴?」
「ええ、晶鈴様をどう思ってらっしゃるのですか?」
「どう?とは?」
何を聞いてきているのか、さっぱり慶明にはわからなかった。
「まだ愛しておいでなのですか?」
「え?」
「星羅さまはどうです?」
春衣はあえぎあえぎ質問してくる。
「春衣。一体何を言っているのだ。晶鈴は確かに若いころ好いておったが、思い出にすぎぬ。星羅は、そう、いわば姪のようなものだ」
慶明の言葉を聞き、春衣はほぉーっと息を吐く。
「ずっとそんなことを考えておったのか」
「すみません」
「絹枝と一緒になって20年近くになる。お互いに恋をしたわけではないが、大事に思っている。もちろん春衣、そなたのこともきっかけはどうであれ、大事な妻だ。晶鈴は入る余地などないのだよ」
ずっと水分をとっていない春衣の目が涙で光るのが見えた。
「いえ。旦那様、聞いてもいいですか?」
「ん? 何をだ」
「晶鈴様のことです」
「晶鈴?」
「ええ、晶鈴様をどう思ってらっしゃるのですか?」
「どう?とは?」
何を聞いてきているのか、さっぱり慶明にはわからなかった。
「まだ愛しておいでなのですか?」
「え?」
「星羅さまはどうです?」
春衣はあえぎあえぎ質問してくる。
「春衣。一体何を言っているのだ。晶鈴は確かに若いころ好いておったが、思い出にすぎぬ。星羅は、そう、いわば姪のようなものだ」
慶明の言葉を聞き、春衣はほぉーっと息を吐く。
「ずっとそんなことを考えておったのか」
「すみません」
「絹枝と一緒になって20年近くになる。お互いに恋をしたわけではないが、大事に思っている。もちろん春衣、そなたのこともきっかけはどうであれ、大事な妻だ。晶鈴は入る余地などないのだよ」
ずっと水分をとっていない春衣の目が涙で光るのが見えた。