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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第74章 74 辺境
結婚した後、陸明樹は小さいながらも屋敷を構える。忙しい二人のために家事をこなす年配の女中を一人だけおいた。陸家に一緒に住めばよいと慶明からも絹枝からも言われていたが、妻の星羅のためにやめた。軍師助手となった彼女は明樹から見ても才があり、国家になくてはならない人物だと思う。
陸家に入るときっと星羅の性格からして、絹枝や新しい使用人頭の補助に回ってしまうだろう。そうなれば星羅は陸家のことで手一杯になり軍師であり続けることが不可能になりそうだ。彼女の軍事的な才能を、個人の一家庭で使い果たしてしまうにはあまりにも惜しいと明樹は考えていた。
建前としては妻の才能を発揮させたいといったものだが、本音は初々しく可愛らしい星羅と誰はばかることなく愛し合いたかった。星羅が女学生の時には気づかなかったが、父の陸慶明の星羅を見つめる様子が尋常ではないことも感じ取っている。使用人頭であった春衣を側室に入れてからはなんとなく収まっている気がしたが、ここのところやはり星羅に対して舅以上の想いが見え隠れする。薬師という立場を利用して、星羅に必要以上に触れている気がしていた。
陸家に入るときっと星羅の性格からして、絹枝や新しい使用人頭の補助に回ってしまうだろう。そうなれば星羅は陸家のことで手一杯になり軍師であり続けることが不可能になりそうだ。彼女の軍事的な才能を、個人の一家庭で使い果たしてしまうにはあまりにも惜しいと明樹は考えていた。
建前としては妻の才能を発揮させたいといったものだが、本音は初々しく可愛らしい星羅と誰はばかることなく愛し合いたかった。星羅が女学生の時には気づかなかったが、父の陸慶明の星羅を見つめる様子が尋常ではないことも感じ取っている。使用人頭であった春衣を側室に入れてからはなんとなく収まっている気がしたが、ここのところやはり星羅に対して舅以上の想いが見え隠れする。薬師という立場を利用して、星羅に必要以上に触れている気がしていた。