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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第78章 78 臨月

「軍師になって陛下に会おうと思うとうまくいっても5年はかかるな」
「5年か。それはさすがに無理だろうし、急いでないよ。わたしが陛下にお会いするまでにその3倍もかかっているんだから」
「そうか」
「母にはいつ会えるかどうか……」
「俺も本来なら会える身分ではないが、家系が家系なもので陛下にお目にかかる機会がある。その時一緒にくるか?」
「え? 郭家の方たちと一緒に?」
「ああ、家族の振りでもしておけばよい」
「いいのかい?」
「いいさ。親父たちも俺のすることに口出しはしないし」
「そうなんだね。信頼されてるんだな」
「そうではない。うちは放任主義なのだ。かまってやって能力がなかったら時間の無駄になるということでな」
一風変わっている家訓の中で育った郭蒼樹はやはり一味違うなと星羅は妙に納得する。
「では、本当に無理じゃなければお願いするよ」
星羅は久しぶりに温かい気持ちになった。
「5年か。それはさすがに無理だろうし、急いでないよ。わたしが陛下にお会いするまでにその3倍もかかっているんだから」
「そうか」
「母にはいつ会えるかどうか……」
「俺も本来なら会える身分ではないが、家系が家系なもので陛下にお目にかかる機会がある。その時一緒にくるか?」
「え? 郭家の方たちと一緒に?」
「ああ、家族の振りでもしておけばよい」
「いいのかい?」
「いいさ。親父たちも俺のすることに口出しはしないし」
「そうなんだね。信頼されてるんだな」
「そうではない。うちは放任主義なのだ。かまってやって能力がなかったら時間の無駄になるということでな」
一風変わっている家訓の中で育った郭蒼樹はやはり一味違うなと星羅は妙に納得する。
「では、本当に無理じゃなければお願いするよ」
星羅は久しぶりに温かい気持ちになった。

