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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第80章 80 蒼樹の従妹
「ふふふっ。よく似ているな」
「ねえ! あたしにも抱かせてよ!」
「お前はだめだ。すぐに重いとか飽きたとか言って泣かせるからな。ほら、母上のところへ」
ふわっと徳樹は星羅の手に渡る。その時に郭蒼樹の手が、星羅の手に触れていることを柳紅美は厳しい目で見ていた。
「そろそろ帰るよ」
「ああ、もう? 軍師省のほうはどうかしら?」
「まあぼちぼちだな」
「もう少ししたら復帰するつもり」
「そうか。待ってる」
「さよなら」
最後までにこりともしない柳紅美は「すぐに追いつきますね」と宣戦布告のように告げて去っていった。
「うーん。後輩になるのかしら?」
同じ軍師を目指すならば、仲良く協力したいと星羅は願う。復帰したときに郭蒼樹に彼女との仲を取り持ってもらおうと思った。
「明兄さま……」
煩わしいことや、暗くなる気持ちをいつも明樹は明るく吹き飛ばしてくれた。その彼は今、遠く離れている。
星羅は努力家で実行力もあり、志も高く未だ挫折というものを知らない。明樹がどれだけ心の支えになっているのか、今はまだ実感していなかった。
「ねえ! あたしにも抱かせてよ!」
「お前はだめだ。すぐに重いとか飽きたとか言って泣かせるからな。ほら、母上のところへ」
ふわっと徳樹は星羅の手に渡る。その時に郭蒼樹の手が、星羅の手に触れていることを柳紅美は厳しい目で見ていた。
「そろそろ帰るよ」
「ああ、もう? 軍師省のほうはどうかしら?」
「まあぼちぼちだな」
「もう少ししたら復帰するつもり」
「そうか。待ってる」
「さよなら」
最後までにこりともしない柳紅美は「すぐに追いつきますね」と宣戦布告のように告げて去っていった。
「うーん。後輩になるのかしら?」
同じ軍師を目指すならば、仲良く協力したいと星羅は願う。復帰したときに郭蒼樹に彼女との仲を取り持ってもらおうと思った。
「明兄さま……」
煩わしいことや、暗くなる気持ちをいつも明樹は明るく吹き飛ばしてくれた。その彼は今、遠く離れている。
星羅は努力家で実行力もあり、志も高く未だ挫折というものを知らない。明樹がどれだけ心の支えになっているのか、今はまだ実感していなかった。