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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第10章 10 婚礼
太極府の者は生涯を独身で過ごすものが大半だった。特に結婚を禁じられているわけではないのに独りでいる。晶鈴を含む彼らは自分の血統を残したいと思わないものらしい。それゆえに『観る者』なのかもしれない。
「晶鈴は結婚したくないのか?」
「さあ。あまり気にしたことがないわね。今のままで何も困らないし」
「求婚されたらどうする?」
「占ってみてから考えるわ」
「そうか」
明るく気さくな晶鈴は、慶明の野心をフラットなものに変えてしまう。自分の意志を変えてしまいそうな影響力の強さも、慶明が彼女を得たいと思う気持ちにためらいを見せるのだった。
「晶鈴は結婚したくないのか?」
「さあ。あまり気にしたことがないわね。今のままで何も困らないし」
「求婚されたらどうする?」
「占ってみてから考えるわ」
「そうか」
明るく気さくな晶鈴は、慶明の野心をフラットなものに変えてしまう。自分の意志を変えてしまいそうな影響力の強さも、慶明が彼女を得たいと思う気持ちにためらいを見せるのだった。