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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第83章 83 血脈
 郭家の長である郭蒼樹の父、郭嘉益が長々と寿詞を読み上げる。普段、挨拶すらしない一家だがこういった形式はきちんとこなす。
隆明はじっと聞き入り、終ると宴席に促す。王族と名家の宴会だが質素だ。お互いに迎合することのない関りで、質実剛健を旨とする王家と郭家には華美なものは必要なかった。派手な舞や劇もなく、音楽もなく上等な酒を酌み交わすくらいだ。

 隆明は末席に星羅を見止める。またその腕に抱かれた赤子にも気づく。今すぐにでも席を立ち、星羅のもとへ行き赤子を抱きたいと思った。しかし思うだけで隆明は動かなかった。

「若かったのだな……」
「何かおっしゃいました?」

 申陽菜がつぶやきに反応したが「いや、なんでもない」と言葉を濁す。
隆明は胡晶鈴に会いに行った時のことを思い出していた。愛のない婚姻に耐えられず、衝動を抑えられずに晶鈴を抱きしめていた。今の彼にはもうない情熱と行動力だった。自分と晶鈴の娘である星羅。そして孫。

 隆明と晶鈴の間には、一時の時間しかなかったが、これまでの間、隆明には様々な出来事があり、思いがあった。甘く苦しく懐かしい思いが隆明の中を駆け巡っていた。
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