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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第86章 86 行方不明
「ありがとう。見て来るわ。貴晶さんはお母さまをお願いね」
「はい。どうしたのですか? かあさま。頭でもいたいのですか?」

 貴晶は小さな手を絹枝の額にのせ、心配そうに見つめる。

「貴晶さん……」

 絹枝はその小さな手をとり、しっかりと彼の身体を抱きしめていた。星羅は暖かそうな二人の様子を見ながら徳樹のもとへ行く。
 大きな籠に入っている徳樹は機嫌良さそうにほほ笑んでいる。

「明兄さま……」

 笑った顔が明樹にそっくりだ。

「もうわたしは子供ではない」

 星羅は徳樹を抱き上げ、ぬくもりを感じる。そして明樹を探し出す決心をした。
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