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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第92章 92 バダサンプ
朱京湖ことラージハニは数日の旅の末、王に拝謁することになった。兵士に囲まれて王宮にはいり、王に拝謁する。跪き下を向いていたラージハニに「顔をあげよ」と声がかかる。
王の顔を見てラージハニは驚いた。
「あ、あなたは!?」
「そうだ。私はいまや王なのだ」
大臣の息子であったはずのバダサンプが王位についている。いつの間に王位を簒奪したのだろうか。
「王には世継ぎができなかったのだ。それで私が王位につくことになったのだよ」
政権交代が穏やかに行われたはずはなかった、秘密裏に高官が何人も抹殺されているはずだ。考えられないほど、卑劣なやり方で王位についたであろうことは想像がつく。華夏国にいた時ですら、西国はどんどん税が重くなっていき庶民、それ以下の奴隷が苦しんでいる噂は聞いていた。
「さて、そなたは私の妃となる。喜べ」
「なっ!」
立ち上がろうとしたラージハニを二人の兵士が抑えた。
「よいよい。すぐに婚礼を上げよう。支度をさせよ」
ラージハニは引きずられるように兵士に連れていかれ、花嫁の支度をされることになった。
王の顔を見てラージハニは驚いた。
「あ、あなたは!?」
「そうだ。私はいまや王なのだ」
大臣の息子であったはずのバダサンプが王位についている。いつの間に王位を簒奪したのだろうか。
「王には世継ぎができなかったのだ。それで私が王位につくことになったのだよ」
政権交代が穏やかに行われたはずはなかった、秘密裏に高官が何人も抹殺されているはずだ。考えられないほど、卑劣なやり方で王位についたであろうことは想像がつく。華夏国にいた時ですら、西国はどんどん税が重くなっていき庶民、それ以下の奴隷が苦しんでいる噂は聞いていた。
「さて、そなたは私の妃となる。喜べ」
「なっ!」
立ち上がろうとしたラージハニを二人の兵士が抑えた。
「よいよい。すぐに婚礼を上げよう。支度をさせよ」
ラージハニは引きずられるように兵士に連れていかれ、花嫁の支度をされることになった。