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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第95章 95 地方の飢饉
 馬の上で星羅は、明樹とのやり取りを思い出す。軍師省からの派遣で地方に赴いたが、明樹が心配なので辞退しようかと思っていた。明樹に話すと職務を全うしてほしいと、地方行きを勧めた。

 星羅の活躍を妨げることもなく、後押ししてくれる夫君など早々いないと軍師省ではもてはやされた。ただ一人、柳紅美は「夫の癖に冷たいんじゃない?」と憎まれ口を聞く。余計なことを言うなと蒼樹にたしなめられていたが、星羅も柳紅美の言うことに同調していた。

 星羅にはほかにも懸念があった。もう明樹の体調は安定し、以前の健康体に戻ったと陸慶明から安心していいと言われている。しばらく離れていた二人はやっとまたそばにいられるというのに、明樹は星羅に指一本触れてこないのだ。
 明樹の背中にそっと寄り添っても、すぐに寝息が聞こえてくるだけだった。

「もうすぐ着くな」

 蒼樹の声に星羅は頭を振って悪い考えを追い払おうとした。

「早く帰ってこられて良かった」
「ああ、すこしだけ休もう。それですぐ仕事だな」
「うん。乗り切ろう」

 早く明樹に会いたいと、星羅は馬をせかした。
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