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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第97章 97 冷宮
 ここ数百年使われていなかった冷宮の重い門が開かれる。かつては王朝に害をなす妃、側室たち専用の牢だった。広々とした空間に、調度品などは何一つなく、寝台と粗末な寝具のみがある寒々しい宮だ。

「出して! だしてえっ!」

 李華の声が虚しく響く。これから李華は一日一度の食事を持ってくる老女と、門番の男、掃除をする老人とだけしか会うことはない。会っても、李華の話を誰も聞かない。声を掛けてくることもない。この冷宮で働く者たちは聾啞者だった。そのことに気付くまで李華は自分は本当は王妃だと何度も話しかけた。

 老女は、李華の訴えをうんうんと頷き、笑顔を見せ、質素な食事を置いて帰る。冷宮のおかげで飢えることはなくなった。そのうち李華は黙って笑んで食事をするだけの日々を送ることになる。 
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