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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第97章 97 冷宮
「案ずるな。悪いようにはせぬ」
「陛下、陛下……。わたくしは、わたくしは……」
「言わずともよい。事情は分かった。しかしそなたがここに来たということは、そういう縁なのだ」
「陛下……」
「辛かったのだな。最初は、私のことがよほど嫌なのだと思っておったが……」
「そんなこと、そんなことありません。一目見た時から、恋に落ちて……。だけど、選ばれたものでないことがばれてしまうのが怖くて」
はらはらと涙を流す桃華に、隆明は愛しさを感じる。心の奥のほうで、胡晶鈴に対する思いがさらさらと風化し消えていくのを感じた。
「これからはもっと夫婦らしくいられるであろうか」
「お許しくださるなら、おそばにいさせてください」
長い年月をかけてやっと、桃華は心を開くことが出来た。これからは堂々と隆明を愛することが出来るのだろうと、熱い喜びの涙を流し続けていた。
「陛下、陛下……。わたくしは、わたくしは……」
「言わずともよい。事情は分かった。しかしそなたがここに来たということは、そういう縁なのだ」
「陛下……」
「辛かったのだな。最初は、私のことがよほど嫌なのだと思っておったが……」
「そんなこと、そんなことありません。一目見た時から、恋に落ちて……。だけど、選ばれたものでないことがばれてしまうのが怖くて」
はらはらと涙を流す桃華に、隆明は愛しさを感じる。心の奥のほうで、胡晶鈴に対する思いがさらさらと風化し消えていくのを感じた。
「これからはもっと夫婦らしくいられるであろうか」
「お許しくださるなら、おそばにいさせてください」
長い年月をかけてやっと、桃華は心を開くことが出来た。これからは堂々と隆明を愛することが出来るのだろうと、熱い喜びの涙を流し続けていた。