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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第107章 107 伯爵
「ジェイコブ殿が、ここ数年で飛躍的に発展したので不思議に思いましてね。きっと何か、誰かが関与しているのだと。ただ単に金を儲けるだけならまだわかるのですが、商売敵を作るどころか、儲かるあなたを賛美する。危ない真似も、強欲なこともない。このような商人を初めてお目にかかる」

 相当に褒められてジェイコブは気をよくする。

「まさしくわし一人では無理だったでしょうな。ジンリンのおかげで危険を回避し、金を稼ぎ、使うことで社会にも貢献出来ましたな」

 ジェイコブは商人としては珍しく文化の保護や貢献にも努めている。

「私は面白い人に会うのが好きなのですよ。ジンリン、あなたのようなね」
「はあ」
「あなたのことを聞かせてもらえませんか?」

 晶鈴は占いではなく、自身のことに関心を持つジャーマンを不思議に感じながら、華夏国でのことからここまでくる経緯を話し始める。
話している間、晶鈴はサロンがとても静寂で時間が止まったように感じられていた。
 
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