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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第114章 114 新王
西国に戻るや否や、京樹は西国の王ラカディラージャとして即位する。王宮のバルコニーからラカディラージャは国民に優雅に手を振る。西国の花と呼ばれたラージハニを知る国民は、その麗しさを受け継ぎ、バダサンプとは違い高潔な容貌に大歓声を上げる。
そしてラカディラージャの隣には、清楚で美しい王妃となるスターラが優しく笑んでいる。似合いの若い王と王妃は圧倒的な支持を受けてこれから西国を立て直していくだろう。
――ラカディラージャは華夏国の国境を越え、とうとう西国にやってきた。隣り合わせの国なのに、随分と森林が少なくなり空気がカラッと乾いている。西国の地に降り立った時、向こうから豪華な馬車がやってくるのが見えた。
「あれは?」
ラカディラージャが尋ねると、老いた宰相が「孫娘が出迎えに参りましたのです」と恭しく伝える。
「孫娘か」
「ええ、そして次期、王妃候補です」
「王妃候補?」
西国に王として帰国すると、もちろん国家のための結婚が待っているのは当然だった。ラカディラージャは、最後まで自分を目で追っていた星羅を想う。
そしてラカディラージャの隣には、清楚で美しい王妃となるスターラが優しく笑んでいる。似合いの若い王と王妃は圧倒的な支持を受けてこれから西国を立て直していくだろう。
――ラカディラージャは華夏国の国境を越え、とうとう西国にやってきた。隣り合わせの国なのに、随分と森林が少なくなり空気がカラッと乾いている。西国の地に降り立った時、向こうから豪華な馬車がやってくるのが見えた。
「あれは?」
ラカディラージャが尋ねると、老いた宰相が「孫娘が出迎えに参りましたのです」と恭しく伝える。
「孫娘か」
「ええ、そして次期、王妃候補です」
「王妃候補?」
西国に王として帰国すると、もちろん国家のための結婚が待っているのは当然だった。ラカディラージャは、最後まで自分を目で追っていた星羅を想う。