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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第114章 114 新王
ラカディラージャの乗っている馬車よりは落ちるが、輝く曲線的な馬車が止まり、若い娘がおりてきた。ココナッツ色の明るく滑らかな肌を持ち、黒目がちの丸い瞳を持つ愛らしい女性だ。豊富な髪は腰まで波打つ。
「おかえりなさいませ。ラージャ(王)」
「孫娘のスターラです。どうぞ、ここからは一緒の馬車にお乗りください」
覚悟を決めて西国に戻ったとはいえ、あからさまな政略結婚には苦笑してしまう。それでも黙ってラカディラージャは頷いて、スターラと一緒に馬車に乗り込んだ。
馬車にしばらく揺られ、彼女の甘い香りになれてきた頃ラカディラージャはスターラに話しかける。
「あなたはいいのですか?」
「やっとお声を掛けてくださいましたね」
スターラはにっこりと明るい表情を見せる。
「すみません」
「まあ、王様が謝ってはいけませんわ」
親しみがすぐに伝わるのは西国人の特徴だろうか。スターラは母の京湖ことラージハニのように屈託なく親近感を感じさせる。
「王様こそ、お嫌でしょう。いきなり会ったものが王妃候補と言われて」
「いえ、覚悟は決めてきていたので」
「そうそれならば」
愛想のよいスターラの、わずかな表情の陰りをラカディラージャは見逃さなかった。
「おかえりなさいませ。ラージャ(王)」
「孫娘のスターラです。どうぞ、ここからは一緒の馬車にお乗りください」
覚悟を決めて西国に戻ったとはいえ、あからさまな政略結婚には苦笑してしまう。それでも黙ってラカディラージャは頷いて、スターラと一緒に馬車に乗り込んだ。
馬車にしばらく揺られ、彼女の甘い香りになれてきた頃ラカディラージャはスターラに話しかける。
「あなたはいいのですか?」
「やっとお声を掛けてくださいましたね」
スターラはにっこりと明るい表情を見せる。
「すみません」
「まあ、王様が謝ってはいけませんわ」
親しみがすぐに伝わるのは西国人の特徴だろうか。スターラは母の京湖ことラージハニのように屈託なく親近感を感じさせる。
「王様こそ、お嫌でしょう。いきなり会ったものが王妃候補と言われて」
「いえ、覚悟は決めてきていたので」
「そうそれならば」
愛想のよいスターラの、わずかな表情の陰りをラカディラージャは見逃さなかった。