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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第114章 114 新王
「あなたは本当に良いのですか? お心に決めた方がいるならば、このような婚姻は……」
「お優しいのですね。確かに心に決めた人がいました。でも……」
バダサンプの暴政により、国内の王位継承者がことごとく抹殺された。その中の一人にスターラの想い人もいたのだ。
「それは辛かったでしょうね」
明るさの中に、心の傷を隠し持っているスターラに同情心が湧く。
「よくお気づきになりますね。隠し事はできませんね」
「あ、いや」
「王様は?」
スターラの心の内を知ると、ラカディラージャも隠し事をしないと決める。
「私にも想う娘がいましたが、ほかの者と結婚しました」
「王様も……」
「今は、もう彼女の幸せを願うだけです」
「それはお辛いでしょうね」
「ありがとう」
お互いの気がかりを知るとより打ち解けてきた。
「あなたの名前はどのような意味があるのですか? まだ西国の言葉は少ししか知らなくて」
「星ですわ。王様」
「星……。いい名前だね」
褒められて笑顔を見せるスターラから星がこぼれるような気がした。彼女となら一緒にやっていけるとラカディラージャは心が決まる。星羅に心から別れを告げる。
「妹よ。元気で」
ラカディラージャはもう華夏国に思いを馳せることはないだろう。
「お優しいのですね。確かに心に決めた人がいました。でも……」
バダサンプの暴政により、国内の王位継承者がことごとく抹殺された。その中の一人にスターラの想い人もいたのだ。
「それは辛かったでしょうね」
明るさの中に、心の傷を隠し持っているスターラに同情心が湧く。
「よくお気づきになりますね。隠し事はできませんね」
「あ、いや」
「王様は?」
スターラの心の内を知ると、ラカディラージャも隠し事をしないと決める。
「私にも想う娘がいましたが、ほかの者と結婚しました」
「王様も……」
「今は、もう彼女の幸せを願うだけです」
「それはお辛いでしょうね」
「ありがとう」
お互いの気がかりを知るとより打ち解けてきた。
「あなたの名前はどのような意味があるのですか? まだ西国の言葉は少ししか知らなくて」
「星ですわ。王様」
「星……。いい名前だね」
褒められて笑顔を見せるスターラから星がこぼれるような気がした。彼女となら一緒にやっていけるとラカディラージャは心が決まる。星羅に心から別れを告げる。
「妹よ。元気で」
ラカディラージャはもう華夏国に思いを馳せることはないだろう。