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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第115章 115 自由
「私ももうこの国を背負う覚悟ができています。一緒に支えてくれる者も多いでしょう」
「無理はしないで」
「かあさま。かあさまは十分に責任も役割も果たしました。どうぞ幸せになってください」
「ありがとう」

 大粒の涙はラージハニの浅黒い肌を転がる真珠のようだった。

 王宮を出たラージハニは、逃亡者ではなく自由な市民として夫の元へと向かう。随分年をとったが、心は明るく足取りも軽かった。

 辺境の山の奥深くの陶房まで共も連れず、馬車にも乗らず何日もかけて歩く。遠目から白い煙がのろしのように天に伸びているのが見えた。
窯に火が入っているのだと、ラージハニは一目散にかけていった。
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