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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第115章 115 自由
「ラージハニ様。戦士階級のままで、さらに王の母上でおられましたなら一生ご苦労はないかと存じますが」

 老いた宰相が心配する。

「いいえ。王宮で優雅に暮らしたいわけではないの」
「そうですか……」
「新しい時代の人に任せましょう。ごめんなさい、わがままね」

 若いころの西国の花と呼ばれていたころのラージハニを知っている宰相は、彼女をまぶしく見つめる。

「今でも変わりませんな。あなた様の笑顔は満開の花に匹敵する美しさです」

 時が流れ、息子の京樹ことラカディラージャに無事、再会する。

「帰ってきてくれて嬉しいわ」
「かあさまがお元気で本当に良かった」
「とうさまにはお会いしましたか?」
「いいえ、まだ……」

 ラージハニはこれから市民階級となり、彰浩と一緒に暮らすことを望んでいるとラカディラージャに告げる。彼はもちろん反対しなかった。

「本当は、あなたと星羅が一緒になってくれたらよかったと思うけど」
「星羅は華夏国の軍師ですし、立派にやっていますよ」

 ラカディラージャは、ラージハニが帰国した後、星羅の夫、陸明樹が亡くなったことは伏せておいた。
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