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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第116章 116 知己
「その、なかなか授からなくて」
「欲しいの? 子ども」
「わからない。でも出来ないとなんだか心配で」
「もしかして、自分に原因があるとでも思ってないわよね」
「え、どうだろう」
「原因があるなら蒼にいでしょうよ。あなたはもう産んでるんだし」
「う、ん……」
「気にしなくていいわよ。仲良すぎると子どもはいらないらしいじゃない。子どもが夫婦を繋ぎ止める役割をすることもあるみたいだし。あ、うちは仲いいわよ? 子どもいなくたって夫婦仲いいんだから」
「ふふふっ。知ってる」
紅美と許仲典の仲の良さは、将軍たちの間でも有名だったが、実際は恐妻家として有名になっていた。
「ともかく蒼にいだって、子がほしけりゃ多忙な軍師を妻になんて迎えないわよ」
「そうね。ただ、わたしは、わたしの母もそうだけど親子の縁というものが薄いのかなと思うの」
星羅の祖母に当たる、胡晶鈴の母も、彼女を産んで早くに亡くなったと、医局長の陸慶明から聞いたことがあった。息子の徳樹も、産んだとはいえ、自分の手元からは大いに離れている。
「また難しいこと考えてるのね。親子の縁って血縁のこと? あなたは西国の方だったけど愛情いっぱいに育ててもらったんでしょう?」
「ええ」
今でも育ての母、朱京湖が懐かしい。胡晶鈴には、存在を知るべく一目でも会いたい気持ちが強かったが、京湖には甘えたくなる。
「子育てしたいなら、うちから一人くらい養子に出すけど?」
「養子に?」
「ええ、愛情があって大事に育つならどこでもいいじゃないの」
「はあ」
相変わらず、考え方にぶれがない紅美は、ある意味尊敬の対象だ。きっと口先だけではなく、本当に望めば、養子の件を承諾するだろう。
「欲しいの? 子ども」
「わからない。でも出来ないとなんだか心配で」
「もしかして、自分に原因があるとでも思ってないわよね」
「え、どうだろう」
「原因があるなら蒼にいでしょうよ。あなたはもう産んでるんだし」
「う、ん……」
「気にしなくていいわよ。仲良すぎると子どもはいらないらしいじゃない。子どもが夫婦を繋ぎ止める役割をすることもあるみたいだし。あ、うちは仲いいわよ? 子どもいなくたって夫婦仲いいんだから」
「ふふふっ。知ってる」
紅美と許仲典の仲の良さは、将軍たちの間でも有名だったが、実際は恐妻家として有名になっていた。
「ともかく蒼にいだって、子がほしけりゃ多忙な軍師を妻になんて迎えないわよ」
「そうね。ただ、わたしは、わたしの母もそうだけど親子の縁というものが薄いのかなと思うの」
星羅の祖母に当たる、胡晶鈴の母も、彼女を産んで早くに亡くなったと、医局長の陸慶明から聞いたことがあった。息子の徳樹も、産んだとはいえ、自分の手元からは大いに離れている。
「また難しいこと考えてるのね。親子の縁って血縁のこと? あなたは西国の方だったけど愛情いっぱいに育ててもらったんでしょう?」
「ええ」
今でも育ての母、朱京湖が懐かしい。胡晶鈴には、存在を知るべく一目でも会いたい気持ちが強かったが、京湖には甘えたくなる。
「子育てしたいなら、うちから一人くらい養子に出すけど?」
「養子に?」
「ええ、愛情があって大事に育つならどこでもいいじゃないの」
「はあ」
相変わらず、考え方にぶれがない紅美は、ある意味尊敬の対象だ。きっと口先だけではなく、本当に望めば、養子の件を承諾するだろう。