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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第12章 12 失われた能力
「どうしてかしら……」
晶鈴にもわからなかった。今まで占いが外れたことがなかったからだ。太極府からそろそろ前回占った王族の近未来の結果が伝えられるはずだ。今まで、占ったことの結果を気にしたことがなかったが、今回初めて不安を覚えた。
太極府長の陳賢路の厳しい表情を晶鈴は初めて見る。
「そこに座りなさい」
黙って晶鈴は座り次の言葉を待った。
「一体どうしたんだ。すべて外れている。面白いぐらいに逆の結果だ」
「――」
「ふざけてるわけではないだろう」
「私にも、なぜだか……」
「このままだと……」
「わかってます……」
占術師として機能しない晶鈴はこの太極府にいることはできないだろう。
「もう一度だけ機会を与えるが……」
「はい……」
チャンスを与えられたが、晶鈴にはもう無理だということがわかっていた。これで本当に会えなくなると、隆明のことを想った。
晶鈴にもわからなかった。今まで占いが外れたことがなかったからだ。太極府からそろそろ前回占った王族の近未来の結果が伝えられるはずだ。今まで、占ったことの結果を気にしたことがなかったが、今回初めて不安を覚えた。
太極府長の陳賢路の厳しい表情を晶鈴は初めて見る。
「そこに座りなさい」
黙って晶鈴は座り次の言葉を待った。
「一体どうしたんだ。すべて外れている。面白いぐらいに逆の結果だ」
「――」
「ふざけてるわけではないだろう」
「私にも、なぜだか……」
「このままだと……」
「わかってます……」
占術師として機能しない晶鈴はこの太極府にいることはできないだろう。
「もう一度だけ機会を与えるが……」
「はい……」
チャンスを与えられたが、晶鈴にはもう無理だということがわかっていた。これで本当に会えなくなると、隆明のことを想った。