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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第118章 118 西国への旅
現在、軍師省のトップである大軍師には蒼樹の父、郭嘉益が就いており、弟の郭文立は助手となっている。今年度は志望者もおおく、軍師省の試験に合格した者が5名もいた。そのうち2名は郭家の者だ。
「さてどれだけ残るものかな」
相変わらず教官職である孫公弘は新しく入った、軍師見習いたちを値踏みする。孫公弘は人材教育に力を注いでいるため、役職としては上がることがない。教官を超えて、星羅と蒼樹が軍師の地位に就いている。
「まったくお前たちの年も豊作だったなあ。徐忠正もやめなきゃ俺の後釜の教官にしたんだが」
「確かに、忠正は教官向きだったかもしれない」
蒼樹は相槌を打つ。
「俺や、忠正みたいなやつがいないと軍師省も偏っちまうからなあ」
軍師たちは頭脳明晰で策を講じるばかりで、人間性は偏っており独特すぎるため、孫公弘のような人物がいないとまとまりも悪い。彼のような潤滑剤はここでは特に重宝された。
「俺も、星羅も偏ってないですよ」
「自分でまともっていう奴ほど……。まあ、いいや。今度二人で西国に向かってほしい」
「西国に?」
「ああ、華夏国も落ち着いたし、少し産物にも余裕ができた。以前の借りを返すのと、友好を結ぶためにな。西国の王は星羅の兄でもあるし、悪くない話だろう」
「それは喜ぶでしょう」
「そんなに長居はできぬが、行って帰ってくるだけでもお前たちにはいいだろう」
「二人でそんなに長く不在にして大丈夫だろうか」
「心配するな。太極府も今しばらくは大丈夫だと言ってるし、人材も増えたからな」
「それはありがたい」
ずっと忙しくしてきた夫婦に対して、西国への旅はいわゆる国からの褒美だ。善は急げということで素早く支度をし、西国への贈り物を用意する。華夏国の最新の陶磁器製品と、刺繍のされた絹織物、古酒、細かい細工の玉製品などを取り揃える。
「さてどれだけ残るものかな」
相変わらず教官職である孫公弘は新しく入った、軍師見習いたちを値踏みする。孫公弘は人材教育に力を注いでいるため、役職としては上がることがない。教官を超えて、星羅と蒼樹が軍師の地位に就いている。
「まったくお前たちの年も豊作だったなあ。徐忠正もやめなきゃ俺の後釜の教官にしたんだが」
「確かに、忠正は教官向きだったかもしれない」
蒼樹は相槌を打つ。
「俺や、忠正みたいなやつがいないと軍師省も偏っちまうからなあ」
軍師たちは頭脳明晰で策を講じるばかりで、人間性は偏っており独特すぎるため、孫公弘のような人物がいないとまとまりも悪い。彼のような潤滑剤はここでは特に重宝された。
「俺も、星羅も偏ってないですよ」
「自分でまともっていう奴ほど……。まあ、いいや。今度二人で西国に向かってほしい」
「西国に?」
「ああ、華夏国も落ち着いたし、少し産物にも余裕ができた。以前の借りを返すのと、友好を結ぶためにな。西国の王は星羅の兄でもあるし、悪くない話だろう」
「それは喜ぶでしょう」
「そんなに長居はできぬが、行って帰ってくるだけでもお前たちにはいいだろう」
「二人でそんなに長く不在にして大丈夫だろうか」
「心配するな。太極府も今しばらくは大丈夫だと言ってるし、人材も増えたからな」
「それはありがたい」
ずっと忙しくしてきた夫婦に対して、西国への旅はいわゆる国からの褒美だ。善は急げということで素早く支度をし、西国への贈り物を用意する。華夏国の最新の陶磁器製品と、刺繍のされた絹織物、古酒、細かい細工の玉製品などを取り揃える。