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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第120章 120 家族の再会
 ホールの床は黒い大理石が敷き詰められており、壁も白い大理石で色々な動植物が彫り刻まれている。いち早く支度が出来た蒼樹は、石造りの建築を見学し、華夏国にも何か生かせないかとよく観察する。奥の入り口から、すっと星羅が入ってきた。

「あっ――」 

 蒼樹は星羅の可憐な姿に息をのむ。真っ白な光沢のある衣装は、タイトで彼女の身体のラインをはっきり見せる。いつもまとめ上げている髪は降ろされ、加工されたらしく、波打つ髪型にされている。そしてたくさんの白い生花が飾られている。
 星羅は恥ずかしそうに近づいてきた。

「変じゃないかしら?」

 見入っていた蒼樹は咳払いして「なかなかいい」と答える。

「蒼樹もよく似合うのね」

 襟が詰まったカチッとした光沢のあるブルーグレーの衣装は、蒼樹をより硬質でクールな印象を高める。蒼樹の髪も降ろされ、帯状の布が帽子のように巻き付けられている。
 初めて出会うような新鮮な気持ちが湧き、不思議なときめきを感じたが、感想を言い合う前に彰浩と京湖が到着する。

「星羅!」
「かあさま!」 

 豊かな波打つ髪を乱れるのも気にせず、二人は駆け寄って抱き合った。
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