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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第122章 122 覧山国
ムアンは華夏国から持ってきた陶磁器に非常に感銘を受けたようだ。この国にももちろん陶器はあるが軟陶で焼き締まりもあまく精度が低い。陶磁器製品よりも、木や竹製品が日常的に使われている。
今回の国際交流を永続させるべく、覧山国から華夏国へ陶磁器の技術を学ぶものを研修生として派遣することにした。星羅と蒼樹、ムアンと数人のお付きの者で高台に上がる。覧山国の険しさと自然の豊かさが見える場所だった。
「これは落ちたら一たまりもないな」
覧山国にとっての高台は、華夏国にとっては険しい崖に匹敵する。星羅もそっと覗き込み下のほうに見える細い川に緊張する。
「この国は険しさと、こうして後ろに引けばもう死が待っているという状況で生きてきたのです」
「背水の陣が常に隣りあわせでは、強いはずですね」
納得する星羅にムアンは優しく笑む。
「まあ、これからはもう少し穏やかさも欲しいところです」
そろそろ戻ろうというときに、すっと影が動いたのを蒼樹は見た。何か反射する光が見えた瞬間に蒼樹はムアンの前に立つ。
「星羅! 陛下を守れ!」
「えっ!?」
慌てて星羅もムアンの背後に立ち、背を向け、剣を抜いた。お付きの者もムアンを囲み剣を抜き周囲を見る。
「反対者か……」
ムアンが周囲ににらみを利かせていると、木の陰から黒装束の者が数名現れ、斬りかかってきた。剣が短く突くような動きを見せ、星羅は応戦するので精一杯だ。蒼樹は剣の長さで間合いをとり、二人倒す。お付きの者は一人負傷したが、王を守る精鋭なので、黒装束の者を打ち負かしていった。
「危ないところであった。まさかこの機会を狙ってくるとは」
「ご無事で何よりです」
「まだ息のある者がいますな」
今回の国際交流を永続させるべく、覧山国から華夏国へ陶磁器の技術を学ぶものを研修生として派遣することにした。星羅と蒼樹、ムアンと数人のお付きの者で高台に上がる。覧山国の険しさと自然の豊かさが見える場所だった。
「これは落ちたら一たまりもないな」
覧山国にとっての高台は、華夏国にとっては険しい崖に匹敵する。星羅もそっと覗き込み下のほうに見える細い川に緊張する。
「この国は険しさと、こうして後ろに引けばもう死が待っているという状況で生きてきたのです」
「背水の陣が常に隣りあわせでは、強いはずですね」
納得する星羅にムアンは優しく笑む。
「まあ、これからはもう少し穏やかさも欲しいところです」
そろそろ戻ろうというときに、すっと影が動いたのを蒼樹は見た。何か反射する光が見えた瞬間に蒼樹はムアンの前に立つ。
「星羅! 陛下を守れ!」
「えっ!?」
慌てて星羅もムアンの背後に立ち、背を向け、剣を抜いた。お付きの者もムアンを囲み剣を抜き周囲を見る。
「反対者か……」
ムアンが周囲ににらみを利かせていると、木の陰から黒装束の者が数名現れ、斬りかかってきた。剣が短く突くような動きを見せ、星羅は応戦するので精一杯だ。蒼樹は剣の長さで間合いをとり、二人倒す。お付きの者は一人負傷したが、王を守る精鋭なので、黒装束の者を打ち負かしていった。
「危ないところであった。まさかこの機会を狙ってくるとは」
「ご無事で何よりです」
「まだ息のある者がいますな」