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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第123章 123 刺客
「蒼樹殿、星羅殿。この度は本当に申し訳なかった」
一国の王であるムアンの謝罪に、蒼樹は恐縮して身体を起こす。
「あ、無理しないでほしい」
お付きの者がそっと介助しまた蒼樹を横たわらせる。
「陛下に大事がなくてようございました。軍師という職に就くにあたりこのような出来事は覚悟の上ですから」
心からそう思って言っているのが星羅にもわかるが、実際に命の危険にさらされるとやり切れない思いがする。
「毒から分かったのだが、刺客を放ったのは我の異母弟なのだ……」
「弟君……」
「左様、残念なことに王妃も関係しておる」
蒼樹が受けた毒は、王家に代々伝わるもので元々狂った巨象に使うものだったらしい。即効性のある毒は受けた場所をすぐさま排除しないと確実に命を落とす。つまり手足以外に毒針が刺さっていたならば、切り落とすことはできず死に至っていたのだ。
一国の王であるムアンの謝罪に、蒼樹は恐縮して身体を起こす。
「あ、無理しないでほしい」
お付きの者がそっと介助しまた蒼樹を横たわらせる。
「陛下に大事がなくてようございました。軍師という職に就くにあたりこのような出来事は覚悟の上ですから」
心からそう思って言っているのが星羅にもわかるが、実際に命の危険にさらされるとやり切れない思いがする。
「毒から分かったのだが、刺客を放ったのは我の異母弟なのだ……」
「弟君……」
「左様、残念なことに王妃も関係しておる」
蒼樹が受けた毒は、王家に代々伝わるもので元々狂った巨象に使うものだったらしい。即効性のある毒は受けた場所をすぐさま排除しないと確実に命を落とす。つまり手足以外に毒針が刺さっていたならば、切り落とすことはできず死に至っていたのだ。