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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第124章 124 大軍師
「高祖の墓は一般には幻の墓と言われておる。高祖は死後、自分の墓を暴かれぬように72基用意したからな」
目を輝かせて星羅は話の続きを待つ。
「大軍師に就いたものだけが高祖の墓を知ることになる」
「大軍師だけ」
「そうだ。まさか息子ではなく、息子の嫁に教えることになるとは思わなかったがな。わはははっ」
愉快そうに笑う郭嘉益に「やはり蒼樹には知らせてはいけないのですか」と問う。
「うむ。たとえ肉親でもだめじゃ。まあ、あやつは高祖の墓になど興味ないだろな」
「そうかも……」
「なるべくしてそなたが大軍師となったのだろう」
「義父上。お早くないですか? まだまだ現役でいられるでしょうに」
「いや、引き際が肝心だ。そなたは十分に資格がある。才は早く使わねばな。馬秀永大軍師には悪いことをした。わしが不甲斐ないばかりに長く就任させてしまったことよ」
「そんな……」
「矯めるなら若木のうちに。好機を逃してはならん」
「わかりました。精一杯務めさせていただきます」
「うんうん。しかし運命というのは不思議なものだ。高祖の血がそうさせたのだろうか」
「えっ」
驚く星羅に、郭嘉益は優しい目を向ける。
目を輝かせて星羅は話の続きを待つ。
「大軍師に就いたものだけが高祖の墓を知ることになる」
「大軍師だけ」
「そうだ。まさか息子ではなく、息子の嫁に教えることになるとは思わなかったがな。わはははっ」
愉快そうに笑う郭嘉益に「やはり蒼樹には知らせてはいけないのですか」と問う。
「うむ。たとえ肉親でもだめじゃ。まあ、あやつは高祖の墓になど興味ないだろな」
「そうかも……」
「なるべくしてそなたが大軍師となったのだろう」
「義父上。お早くないですか? まだまだ現役でいられるでしょうに」
「いや、引き際が肝心だ。そなたは十分に資格がある。才は早く使わねばな。馬秀永大軍師には悪いことをした。わしが不甲斐ないばかりに長く就任させてしまったことよ」
「そんな……」
「矯めるなら若木のうちに。好機を逃してはならん」
「わかりました。精一杯務めさせていただきます」
「うんうん。しかし運命というのは不思議なものだ。高祖の血がそうさせたのだろうか」
「えっ」
驚く星羅に、郭嘉益は優しい目を向ける。