この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第126章 エピローグ 長い時を経て
「こんにちは」

 男は外国人だろう。ハンチング帽の下から金髪が出ていて目が薄いブルーだ。女性のほうはベレー帽をかぶり黒いショートボブの髪が見える。

「ご旅行ですか?」

 気の良さそうな若い男は綺麗な発音で訪ねてくる。夫婦は立ち上がり挨拶をしてから答える。

「ええ、幻の女軍師の墓がここにあると古書で見つけましてね」
「幻の女軍師ですかあ」
「あなたたちもご旅行ですか? ここにはその伝説くらいで何もないですけどね」
「僕たちは、とくにあてのない旅行なのでふらっと立ち寄っただけなのですよ」
「いいですね。私たちはやっと旅行ができました」

 夫が妻を顔を見ると、妻は優しく笑んで頷いた。

「仲がいいんですのね」

 若い女が、老夫婦の手がしっかり握られていることに気付く。

「あら、恥ずかしい。あの、なぜかついつい握ってしまうんです。彼の左手ばかり」

 妻は頬を染め少しだけ手の力を緩めた。若い女は笑んで「お探しの場所はあのあたりだと思いますわ」と大きな木の影を指さす。

「え?」
「さっきふらふら歩いているときに見つけましたの。小さな石板のようなものがありますわよ」
「そうなんですか。ありがとうございます!」
「じゃあ見てこよう」

 老夫婦は嬉しそうにまた手を握る。

「では僕たちはこれで。よい旅を」
「ありがとうございます。お二人もお元気で」
/628ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ