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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第126章 エピローグ 長い時を経て
「こんにちは」
男は外国人だろう。ハンチング帽の下から金髪が出ていて目が薄いブルーだ。女性のほうはベレー帽をかぶり黒いショートボブの髪が見える。
「ご旅行ですか?」
気の良さそうな若い男は綺麗な発音で訪ねてくる。夫婦は立ち上がり挨拶をしてから答える。
「ええ、幻の女軍師の墓がここにあると古書で見つけましてね」
「幻の女軍師ですかあ」
「あなたたちもご旅行ですか? ここにはその伝説くらいで何もないですけどね」
「僕たちは、とくにあてのない旅行なのでふらっと立ち寄っただけなのですよ」
「いいですね。私たちはやっと旅行ができました」
夫が妻を顔を見ると、妻は優しく笑んで頷いた。
「仲がいいんですのね」
若い女が、老夫婦の手がしっかり握られていることに気付く。
「あら、恥ずかしい。あの、なぜかついつい握ってしまうんです。彼の左手ばかり」
妻は頬を染め少しだけ手の力を緩めた。若い女は笑んで「お探しの場所はあのあたりだと思いますわ」と大きな木の影を指さす。
「え?」
「さっきふらふら歩いているときに見つけましたの。小さな石板のようなものがありますわよ」
「そうなんですか。ありがとうございます!」
「じゃあ見てこよう」
老夫婦は嬉しそうにまた手を握る。
「では僕たちはこれで。よい旅を」
「ありがとうございます。お二人もお元気で」
男は外国人だろう。ハンチング帽の下から金髪が出ていて目が薄いブルーだ。女性のほうはベレー帽をかぶり黒いショートボブの髪が見える。
「ご旅行ですか?」
気の良さそうな若い男は綺麗な発音で訪ねてくる。夫婦は立ち上がり挨拶をしてから答える。
「ええ、幻の女軍師の墓がここにあると古書で見つけましてね」
「幻の女軍師ですかあ」
「あなたたちもご旅行ですか? ここにはその伝説くらいで何もないですけどね」
「僕たちは、とくにあてのない旅行なのでふらっと立ち寄っただけなのですよ」
「いいですね。私たちはやっと旅行ができました」
夫が妻を顔を見ると、妻は優しく笑んで頷いた。
「仲がいいんですのね」
若い女が、老夫婦の手がしっかり握られていることに気付く。
「あら、恥ずかしい。あの、なぜかついつい握ってしまうんです。彼の左手ばかり」
妻は頬を染め少しだけ手の力を緩めた。若い女は笑んで「お探しの場所はあのあたりだと思いますわ」と大きな木の影を指さす。
「え?」
「さっきふらふら歩いているときに見つけましたの。小さな石板のようなものがありますわよ」
「そうなんですか。ありがとうございます!」
「じゃあ見てこよう」
老夫婦は嬉しそうにまた手を握る。
「では僕たちはこれで。よい旅を」
「ありがとうございます。お二人もお元気で」