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悪魔と天使とお嬢様
第4章 早乙女と甘い時間
部屋に着くと、早乙女が温かい紅茶とクッキーを用意してくれた。
「…ありがとう…」
「恵美様、熱いのでお気を付けください…よろしければ、お手伝いいたしましょうか?」
「…っえ?お手伝い?」
私は意味が分からず、首を傾げていると、美しい早乙女の口角が上がった。
早乙女が紅茶のカップを持ち、熱くないように息を掛けて冷ましてくれる。
それだけでも、何故かとても恥ずかしい…
そして紅茶が飲み頃の温度になった頃、何故か自分の口に紅茶を含んだ。
「…っえええ…その紅茶は…?」
次の瞬間、唇に柔らかい感触…
「-------------------------------っう!!」
紅茶の優しい香りが口の中に広がった…
“…紅茶の香と味がする…美味しい…”
あまりの突然なことに頭が追い付かない、気づけば早乙女が紅茶を口移しで飲ませてくれたようだ…
「----------------------------------な--------なんで----口移し---!!」
驚く私の言葉がもう一度遮られた。
口の中に紅茶の甘い香りが広がる…
甘い香りと一緒に早乙女の舌が私の中に入って来た…
「-------っん---ううう」
私の口角から飲み込み切れなかった紅茶がツーっと垂れて来た。
早乙女は唇を離すと、垂れて来た雫を親指で拭き取り、指を舐めた…。
ゾクッとするほ色気を帯びた目に気絶しそうだった。