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女子大生綾子の淫らなポテンシャル
第26章 ミドリの深呼吸 いつかまた会う日まで
第26章 ミドリの深呼吸 いつかまた会う日まで



ミドリは最上階の眺めのいいレストランで、
ひとり珈琲を飲んでいた。
手には、昨日、綾子とタツヤからもらった詩集が。
あの二人、こんな純情なのにね、
やっぱり、異性には惹かれちゃうよね。

この間、引っ越しを手伝ってくれたタツヤを
弄ぶようなことをしてしまった。
好きというはっきりとした感情があるわけではないけれど、
タツヤの熱心な裏方ぶりに
好意を持っていたのは確かだ。

タツヤが自分のことを追いかけるようにして
見つめていたことも知っている。
そのまっすぐな目は、
ミドリにとっても新鮮だった。

純粋で、冷静で、時に情熱的で、
時にいやらしさもあった。
きっとオンナを知らない、
そう思わせてくる雰囲気が漂っていた。

タツヤくんは、
照明という仕事と
私への憧れとを上手く
重ね合わせて、
最後は私を美しく、魅せてくれている。
それがただただ、嬉しかった。

もう健一とは別れることを決めたし、
(ギリギリに伝えて、颯爽と去りたい)
もう抱かれることもないだろう。
まあ、フェラぐらいはしてあげるわ、
面倒なことにならないように。

だから気持ち的にはフリーだ。
もう男なんてこりごりだし
抱かれたいなんて思わないけれど、
タツヤくんとなら、いい思い出ができるかもしれない。
あの夜はそんなつもりで手伝ってもらおうと思ってたんだ。

でもその前に、
喫茶店で綾子ちゃんと一緒にいたタツヤくん見て
やっぱりやめようって。
タツヤくん、私のことばかり見ていると思っていたけど、
そうじゃなかったのね。

私は、偶像で、
気持ちは綾子ちゃんにいってるのが、
伝わってきた。
だから二人の邪魔はしないって決めたけれど。

でもタツヤくんとのあの見せ合いっこのオナニーに
妄想初デートはやりすぎだったかな。
私、最後にタツヤくんに
「セカンドバージンあげる」なんて
叫んでイっちゃった。

もし一個だけいいことがあったとしたら、
夕べから今朝にかけての
二人の夜に向けての
タツヤくんの予習になったんじゃないかしら。

直接触ることはしてこなかったけれど、
女体の神秘を、性感帯を、
乱れる様を、
リアルに見ることができたよね。

だから、お互いに
いい思い出にできる体験から
始まれたんじゃないかしら。
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