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女子大生綾子の淫らなポテンシャル
第28章 公演当日の女たちのフラグメント カオルの覚醒


カオルはみんなの目が自分に注がれているのが嬉しかった。
ショートヘアにしたのにみんなびっくりしていた。
カオルは寝不足でちょっと疲れていたけれど
それも吹き飛んだ。

放送研究部が主催するミドリがメインの最後の公演を
隠れ部員として観にやってきたカオル。
開演前のロビーではみんながカオルに寄ってきた。
男子学生よりも女子が多かったのが何よりも嬉しかった。

「カオル、ショート、似合うじゃん」

表参道の芸能人も利用するようなヘアサロンでバッサリ。
着る服もアドバイスをもらって
ショートパンツにサマーニットのセーターにした。
大胆すぎるかもしれないとちょっと気後れしたけど、
案外全体のバランスが良かった。
中途半端に隠すより、思い切ったほうがいいんだな、
そんなことを初めて知った。

上京してきて数ヶ月の間、
巨乳好きのバカなオトコたちにチヤホヤされてきたけれど、
それは軽薄なものだった。
オッパイガールなんて陰で呼んでた
あんな奴らが手の届かないオンナにやってやる。

そんな中、出会った放送研究部の部長健一は、
カオルの巨乳には見向きもしなかった。
いわゆるツンデレで、
怒ったり優しかったりして、
知らず知らずのうちに
カオルの心もカラダも操られていた。

健一にとってカオルに近づいたのは、
綾子をものにするための淫らな計画の一部に過ぎないけれど、
カオルがそれを知る由もなかった。

それどころかカオルは、
ますます健一に惹かれていった。
カオルは、健一によって自分が覚醒させらていくことが嬉しかった。
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