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女子大生綾子の淫らなポテンシャル
第28章 公演当日の女たちのフラグメント カオルの覚醒


表参道をいくカオルの足取りや軽やかだった。

健一のアドバイスでOBに紹介されて行った美容院だ。
今までにないキラキラとした空気が漂っていた。

偶然、買い物に来ていたという
ミドリ先輩と綾子にも出会った。

ミドリ先輩を健一から奪ったという自負が
カオルに自信をみなぎらせていた。
愛想よく
「明日の公演、頑張ってください!」と
微笑んだ。

もちろん、綾子になんか負けるわけがない。
「あーちゃんも裏方、頑張ってね」
カオルや綾子のことをあーちゃんと呼んでいた。
「カオルちゃん、いいことでもあるの?」
「それは、後で、お楽しみ。夜、部屋に遊びに来てよ〜」
でも、その夜は健一に呼び出されてしまうことになった。

「あーちゃんこそ、最近、綺麗になったって
ウワサだよ〜。
もしかして恋?」
なんてことも余裕で言えちゃう。
綾子が照明を一緒にやっているタツヤ先輩と
いい仲になりそう、なんて噂は漏れ聞こえてきたけれど
こっちはいきなり演出家相手だ。
もうごぼう抜きって感じ。

もちろん、いいことばっかりあるわけじゃないことは
わかっていた。
そもそもが、昨日の夜、健一にいきなり呼び出されたのが最初だ。
ミドリ先輩もいるということだったけれど
なんで私?という思いはあった。

そうだ、ミドリ先輩に謝っとかなきゃ。
カオル「ゴメンナサイ、昨日、遅れちゃって」
ミドリ「え?なんのこと?」
綾子「カオルちゃん、ミドリ先輩、アタシといたよ。
勘違いじゃない?」
カオル「え、だって、健一部長に、、、」
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