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女子大生綾子の淫らなポテンシャル
第33章 サイレント・スイートルーム


打ち上げ会場の喧騒と違って
ホテルの中は静かだった。

ロビーには、大きな紫陽花が
鉢ごと置かれていた。
色とりどりな紫陽花の花が
季節を楽しませてくれる。

アロマの香りが心地よい。
高級感漂う、ロビー。

最上階のスイートルームに
向かうエレベータに乗り込んだ。
こんなに何度も来ることになるなんて
思ってもみなかった。

綾子は、もっと早く
打ち上げを抜け出せばよかったと
後悔していた。

ミドリ先輩とタツヤ先輩、
あの二人をスイートルームで
二人だけにしてしまったら、何が起きるのか。

ようやく、健一とカオルたちの
話から抜け出すことができた。
アタシ、ちょっと酔っちゃったのかな?
エレベータの中のミラーに
映った顔はちょっと赤くなっていた。



チン。

エレベータが開く。

一番奥の部屋。

カードキーを手にする。

駆け出していく綾子。

遠くに人影が見える。

え、、、

あれ、、、

どうして、、、


そこには
タツヤが
うなだれるようにして
立っていた。


「ヤダぁ、
せんぱ〜い、
締め出されちゃったんですかぁ?」

綾子の明るい声が
廊下に響く。


タツヤが泣きそうな
顔をしている。

「もぉ、
どうしちゃったんです?」


「いない」


「え?」

「ミドリ先輩、、、
いない、、かも、、」

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