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女子大生綾子の淫らなポテンシャル
第2章 清らかな出会いは淫らのはじまり
1
それは紫陽花の咲く頃だった。
綾子は、泣いていた。
入ったばかりの放送研究部、
今日もちょっとした手際の悪さで
部長の健一に叱られた。
四年生を中心にした
朗読劇が上演される準備で皆、殺気立っていた。
「そんな泣かないで、、、」
ヒロイン役のミドリが慰めてくれる。
「健一さんも悪気はないから」
ミドリと健一は、付き合っているという噂だった。
きっと健一に言われてミドリがやってきたのだろう。
「はい、コピー取ってきました〜。
さあ、始めましょ、みんな」
綾子と一緒に裏方をしているタツヤが
息を切らせて駆け込んできた。
手際よくみんなに追加の台本を渡していく。
「はい、部長、どうぞ、
結構早かったでしょ」
「ああ」
「綾子さんも、これ」
タツヤとはそれまでほとんど会話をしたこともなかった。
タツヤは年上だけれど、放送研究部では、
同じような新米だ。
いわゆる使いっ走り。
綾子の心の中には、
こんなことをするために入ったんじゃないよ、
そんな愚痴た思いもあったけれど、
タツヤは喜んでと言わんばかりに
引き受けていた。
「ミドリさんも、どうぞ」
「ありがとう、タツヤくん」
タツヤの目が、ミドリにお礼を言われて
輝くのが綾子にはわかった。
きっと恋をしているのね
タツヤ先輩も。
目の輝きがキラキラとして眩しかった。
あたしも、好きになる人ができるのかしら、
そう思いながら、再開された稽古に見入った。
それは紫陽花の咲く頃だった。
綾子は、泣いていた。
入ったばかりの放送研究部、
今日もちょっとした手際の悪さで
部長の健一に叱られた。
四年生を中心にした
朗読劇が上演される準備で皆、殺気立っていた。
「そんな泣かないで、、、」
ヒロイン役のミドリが慰めてくれる。
「健一さんも悪気はないから」
ミドリと健一は、付き合っているという噂だった。
きっと健一に言われてミドリがやってきたのだろう。
「はい、コピー取ってきました〜。
さあ、始めましょ、みんな」
綾子と一緒に裏方をしているタツヤが
息を切らせて駆け込んできた。
手際よくみんなに追加の台本を渡していく。
「はい、部長、どうぞ、
結構早かったでしょ」
「ああ」
「綾子さんも、これ」
タツヤとはそれまでほとんど会話をしたこともなかった。
タツヤは年上だけれど、放送研究部では、
同じような新米だ。
いわゆる使いっ走り。
綾子の心の中には、
こんなことをするために入ったんじゃないよ、
そんな愚痴た思いもあったけれど、
タツヤは喜んでと言わんばかりに
引き受けていた。
「ミドリさんも、どうぞ」
「ありがとう、タツヤくん」
タツヤの目が、ミドリにお礼を言われて
輝くのが綾子にはわかった。
きっと恋をしているのね
タツヤ先輩も。
目の輝きがキラキラとして眩しかった。
あたしも、好きになる人ができるのかしら、
そう思いながら、再開された稽古に見入った。