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第66章 前祝い・ケダモノたちの宴

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その、初体験を終え、
初めての恋愛に浮かれている
女子大生綾子を堕とすための
「闇のシナリオ」がついに完成したのだ。


カオルがイケメン男優相手の
プロモーションビデオで主演をする
という映像のシナリオは、
実はダミーに過ぎなかった。
本当の闇のシナリオの主役は綾子だった。


そんなことは、カオルも知らないし、
ユウコにも知らされていなかった。
知っているのは、
健一とヒロフミ、
そして主役のイケメン男優の３人だけだった。


近々行われる本当の撮影で
この別荘を使うとき、
闇のシナリオが遂行される。
そのとき、淫らに犯される
主艶女優こそが、綾子なのだた。


ダミーのシナリオを信じこませ、
恋人のタツヤの手の届かないところに、
スタッフとして綾子を連れてくるためには、
綾子の親友のカオルが必要だったのだ。


そんなこととも知らずに、
カオルは健気にも
ダミーのシナリオのセリフを必死に覚え、
イケメン男優との共演を
心待ちにしていた。


その撮影の途中で
帰されてしまい、
覚えたセリフはダミーのもので
何の役にも立たないのだ。


そもそも健一はカオルの
演技力には興味もなかった。
女優としてはとても
使える代物ではない、
そう思っていた。


カオルには知らされていない
イケメン男優との
共演シーンは用意されているれど、
それは、
演技力が必要のない、
ドキュメントタッチの裏のシナリオだ。


カオルには、撮影の前日に、
この別荘で、その男優との
二人きりの打ち合わせの最中に
レイプされてしまうという
惨めな役回りが用意されていた。