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第70章 エピローグ　クランク淫　主艶女優綾子

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そう言いながらも、
カラダは固まってしまい、
拒むことはできなかった。



「今は関係なくても、
これから生まれる関係も、
あるんじゃないかな？」


これからって、、、
なかなか状況が受け入れられないのと
こんなところ、
誰かに見られたら、
どうなっちゃうんのよ、、、


すぐ近くには、
カオルちゃんも健一部長も
ヒロフミ先輩もいるのに、、、


「恋のはじまりは、
いつだって、
こんな風に、
突然訪れるんだよ」


胸がときめくような言葉を
耳元で囁かれた。
まるで
青春映画のワンシーンのだ。


「そんな、、、
適当なこと、言わないで、、、
ください、、、
なんにも始まらないですから、、、」
「適当なんかじゃないよ。
ボクは、ようやく
一番、大切なものに
巡り会えたんだから」


イケメンくんの言葉の
一つ一つが
綾子の心に響いてくる。


「誰か、きちゃいますから？
こんなところ見られたら、
困りますっ」
「あ、やっぱ、
彼氏のこと、気になるの？」
「そうじゃないですけど」
「ボクは困らないけど」


そう言うと
イケメンくんは
綾子の両肩を手にもっと
真正面に見据えた。


「だって、綾子ちゃんのことが
好きだから。
二人の恋をはじめようよ」


そう言って、
澄んだ目で見つめられた。


テレビ画面の向こう、
あるいは、
舞台の上でしか
見たことがない、遠い世界の
憧れの人が、
今、自分だけを見つめてくれている。