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真紅の花嫁
第7章 肌色の動画
(一度、陽介さんに相談してみようか)
綾音のことも、姫川家の件も、陽介なら力になってくれるに違いない。
一方で昨夜の我が身に起こった出来事もよみがえる。
少年の指で感じてしまった体験。
魂まで蕩けそうな愉悦は、まだしっかりと真波の身体に記憶されていた。
思い出すと、下半身が熱を持ちそうになる。
(あのことを知られたら……)
ごくりと唾を飲み込んだ。
陽介に相談すれば、それも露呈するかもしれない。
その可能性に思い至り、気持ちが揺れる。
いつの間にか、時刻は十一時をまわっていた。
明日は久しぶりの休日である。
まだ早いが、何をする気にもならない。
真波はパジャマに着替えてベッドに入った。
眠れなかった。
もやもやした感情をかかえて、何度も寝返りを打つ。
気がつくと、映像ファイルの中の綾音の表情やしぐさ、亮に向けた飼い犬のような目つきを思い浮かべていた。
その合間合間に、真波に向けられた亮の冷たい視線、乱暴なのに繊細な愛撫の感触が、フラッシュバックする。
頭の芯が熱っぽく、身体がひどく火照った。
そんなことで小一時間。
あきらめてベッドを出る。
真波は覚悟を決めて、ノートパソコンを再度、立ち上げた。