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真紅の花嫁
第9章 蘇芳の埋火
「すっげえ美人じゃん」
綾音を一目見て、男は眼を輝かせた。
二十四、五歳くらいの大柄な若者だ。
長袖シャツを着ていても、筋肉質な身体つきなのがよくわかる。
「いいのかよ、ほんとに」
「うん、かまわないよ。本人もその気だし」
「お前ら、ほんとにヘンタイだな」
男はソファに座る童顔の女子大生と、カウンターテーブル前の椅子に腰を下した高校生に、交互に眼をやり、好色な笑みを浮かべた。
綾音はきちんとそろえた膝の上で、両手を落ち着かなげに揉んでいる。