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真紅の花嫁
第9章 蘇芳の埋火
短髪の後頭部越しに、綾音の秘苑が垣間見えた。
薄く上品な繊毛。その下の縦長の秘裂。
ほんのちょっぴりはみだしたダークベージュの花びらが、遠目にも透明な花蜜でしっとりと濡れているのがわかる。
録画画面で何度か眼にした、可憐な牝華だった。
それを、恋人以外の男にさらされ、あろうことか匂いまで嗅がれている。
綾音の胸の裡を思って、胸が痛い。もしも自分が、と考えると、わき腹をいやな汗が伝い落ちた。
(っ――?)
わずかに身じろぎしたとたん、両脚の間に甘い疼きが走った。
気づかないうちに、下腹部が熱っぽくなっていた。
(や、やだ……)
理解不能な我が身の反応に戸惑いながらも、真波の視線はソファの上に釘付けになる。
獣欲を剥き出しにした青年が、女の秘めやかな花を舐めだしたのだ。
「むうう。綾音ちゃんの、おいしいよ。
甘いオツユがいくらでも湧いてくる」
太い舌を大きく伸ばして、繊細な個所にベロベロと這わしている。
ほころびかけた秘唇をめくり返すように、舌先がぬらぬらと動く。
ねちゅ、くちゃ、ちゅぷっ――
耳を塞ぎたいような濡れ音が、クローゼットまで届く。
唾液をたっぷりと乗せて、わざと下卑た音を立てているようだった。