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真紅の花嫁
第9章 蘇芳の埋火
「綾音、感じてるんだろ?」
「あ、あ、ううっ、感じてない……
亮くんじゃなきゃ、感じないの……
ん、あんんっ」
「嘘つきは嫌いだな」
「やぁ、もうやめて……
ああん、亮くん、こんなの嫌っ……
はああ、嫌なの……ひゃああん」
後方の少年にしきりに訴えていた綾音の声が裏返った。
すらりとした両脚が、インストラクターの逞しい肩に担がれたのだ。
お尻がソファの座面を離れる。
男の頭は女の股間に埋まって、クローゼットからでは、どこをどうされているのかわからない。
猛烈な拒否反応でうかがい知るしかなかった。
「いやああっ、恥ずかしいいっ……
そこだめっ……ひああっ、だめ、だめです……
あ、あ、あ、ひぅうううっ」
白い喉首をさらして、細い背筋を怖いくらい仰け反らす。
男の髪に両手を絡めて止めようとする動きが、まるで自分の股間に押し付けてでもいるように見えた。
「綾音、どこを舐められてる?」
意地悪く亮が尋ねる。
綾音はお人形顔を真っ赤にして、いやいやと首を振るだけだ。
「言わないと、お仕置きだよ。
三輪さんに、どこ舐められてるの?
ほら、ちゃんと教えて」
「う、ううっ……
お……お、しり……」

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