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真紅の花嫁
第11章 銀色の拘束


けれど、反応したのは綾音の方だった。

「りょ……ご主人さま。
   矢崎さんが見た録画って……?」

「ぼくの命令で、綾音がいろんないやらしいことをやった記録。
  ダメだった?」

「だ、だって……
  誰にも見せないって……
    そんな、ひどい……う、ううっ」

両手で口を覆い、泣きそうな声を洩らす。
信頼していた恋人に向けられた恨みがましい眼つきが哀れだった。


少年はそんな綾音の髪を撫でながら、

「大丈夫。
  綾音はとっても綺麗に撮れてたし、真波さんは誰にも言わないはずだよ。
     ね?」

と、真波に意味ありげな視線をよこした。


「わかったわ。
  誰にも言わないし、あなたがたの関係にも口は出さない。約束する。

   これでいいでしょ。
      さ、手錠を外して」



「今ひとつ、信用できないんだよなあ」

亮はゆらりと立ち上がった。



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