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真紅の花嫁
第11章 銀色の拘束


椅子の周りをまわって、真波の真後ろに立つ。

肩越しに顔をのぞき込み、

「さっきはお金にものを言わせたり、今度は簡単に口約束したり。
  誠意が感じられないよね」

「じゃあ、どうしろって言うの?」


両手を胸のふくらみに被せてきた。

「相変わらず、大きなおっぱい」

紺のチュニックの上から、無造作にいじりだす。

十本の指をいっぱいに広げて、ボリュームを確認するように、やわやわと双乳を揉みしだかれた。


録画で見た卑猥な映像が去来して、早くも動機が乱れる。
両手が不自由だというだけで、めちゃくちゃ不安が募る。

真波は上半身を可能な限り左右にひねり、高校生の玩弄を逃れようとした。

「触らないでっ。
  無理やり言うことを聞かそうなんて、最低よ」


「勘違いしないで欲しいな。
  ぼくは真波さんに、正直な自分を知ってもらいたいだけ」

耳朶にふっと息を吹きつけられ、首筋の毛が逆立った。



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