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真紅の花嫁
第12章 桃色の悪夢


「え?」

綾音はきょとんとした顔で、裸身のシーツの上に転がったものを見た。


うずらの卵みたいな球体からコードが伸びている。
ピンク色をした樹脂製の器具が何か、真波は瞬時に理解した。

もちろん使ったことはない。
しかし、それがローターと呼ばれる、いわゆる大人のオモチャだというぐらいはわかる。

ピンクの球体がブルブル振動して、いやらしい刺激を与える道具だ。


「これで……なにを……?」

「聞こえなかった?
  ひとりエッチ。自分でよがるところを見せてよ」

真波の豊満な乳肉を揉みながら、耳を疑うようなことを、さらりと言う。


「あ、あの……ここで、ですか?」

「もちろん」



西洋人形みたいな童顔がくしゃくしゃになった。
白い肢体はベッドの上で固まり、動く気配はなかった。


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