この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
真紅の花嫁
第12章 桃色の悪夢
(人前でなんて……)
亮に内腿を撫でられながらも、真波は綾音から眼が離せない。
恋人に命じられ、同性の前でふしだらな行為を披露する女の心情を思うと、胸が苦しくなる。
だが、少年はどこまでも残酷だった。
「肝心なとこがよく見えないな。
もっと股を広げてくれる?」
「うううっ」
かすかに唸ると、綾音は右脚をベッドに上げた。
顔は伏せている。
ためらいつつも、立膝にした脚がじわじわと外側に開いていった。
(ああ、あんな格好で)
上品な令嬢のはしたなすぎるポーズ。
蠢く手指で肝心の部分は隠されていても、あまりと言えばあまりなポーズだった。
真波とて、その経験がないわけではない。
人には決して言えない過去の恥ずかしい行為を想起し、赤面する。
自分だったら、こんなところを見られるくらいなら、舌を噛み切った方がましだと思った。