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真紅の花嫁
第12章 桃色の悪夢


(死にたい……)

クローゼットでのノゾキ見、
執拗な胸いじり、
清楚な令嬢のファラチオや自慰行為――

たびかさなる状況に反応してしまった身体が、何よりも恥ずかしかった。


どんな嘲りの言葉をかけられるかと、身を固くする。

  けれど――

「おしえて、綾音。
  いま、どこいじってるの?」

真波のことなど忘れたかのように、少年はベッドの女子大生に声をかけた。


「う、ううう」

嗚咽を洩らしつつ、綾音は夢中で片手を動かす。

ヌチュッ、ヌチャッ、
   クチュッ、クチャッ
  ――秘めやか音がワンルームに響く。

「どこをいじってるの?」

再度、亮が尋ねた。
言い方は優しいが、声に拒否を許さぬが力があった。


「あん……
  綾音の、一番感じるところ」

「だから、それはどこ?」


「はぅう、ク……クリ……」


美貌を伏せて、小声で答える。
細い両肩が、さらに小さくなった。


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